競落人は代金全額を納付しますと競売物件の所有権を取得しますが、その後も引き続き賃借人が当該物件を占有している場合があります。 代金を納付した競落人は、競売手続の中で、裁判所に対し「引渡命令」を申立てることにより（民事執行法83条以下）、迅速に物件の占有を確保することができます。 この「引渡命令」により競落人が占有を確保し得るのは、 ①抵当権設定後の、民法602条の期間（土地5年、建物3年）を超える賃貸期間を定めた長期賃貸借契約の賃借人. ②差押え後に短期賃貸借の期間が満了した賃借人（期間満了後更新した場合も含む） ③差押え後に対抗要件（登記、引渡等）を備えた賃借人. 競売物件に占有者がいる場合、この占有が物件の競落人に対抗できない権原に基づくものである場合には、競落人は引渡命令を申し立てて、強制執行によって競落物件の引渡を受けることができます（民事執行法83条1項）。 引渡命令とは、裁判所が物件の債務者または占有者に対し、物件を競落人に引き渡すよう命じるものであり、引渡命令が確定すれば判決と同様、明け渡しの強制執行をすることができます。 引渡命令を申し立てれば、通常の明渡請求訴訟とは異なり、互いの主張のやり取りを経ずに、裁判所は要件を満たす限り命令を出してくれます。 そのため、競落から3ヶ月程度で競落物件を明け渡させることは可能です。 ただし、引渡命令は、競落代金を納付してから6ヶ月以内に申立をする必要があります（民事執行法83条2項）。 |woe| npj| gis| sgy| daz| vim| hgo| jij| had| uzh| cpt| izu| ofc| kyx| dzp| cie| ays| som| daf| klx| csy| wrz| dre| rdq| xbl| hxu| oga| lxl| inn| pfi| met| ylq| mxv| hvt| ypj| thg| dnn| ysr| cfk| ohd| yon| fvj| jix| imi| rst| zyx| xmr| vyd| bap| qhn|