万葉集の歴史と美しい和歌について解説

春の 心 は のどけから まし

世の中に絶えて桜のなかり せば 春の心はのどけから まし (古今) < もし 世の中にまったく桜がなかった なら 、春の人の心はおだやか だろうに >. ※「世の中に桜がまったくない」という現実に反する仮想をもとにして、「春の人の心はおだやかだろう」と推量しています。 (現実には、世の中には桜があるので人の心が落ち着かないことを意味します。 反実仮想に用いられる形として、次の四つを押さえておきましょう。 反実仮想の構文. ① ~ましかば、~まし. ② ~ませば、~まし. ③ ~せば、~まし. ④ 未然形+ば、~まし. 「ましかば」……「まし」の未然形(已然形)+「ば」。 「ませば」……「まし」の未然形+「ば」。 「せば」……「き」の未然形+「ば」。 (2) ためらいの意志. 世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし. 絶え=ヤ行下二段動詞「絶ゆ」の連用形. なかり=形容詞「無し」の連用形. せ=過去の助動詞「き」の未然形、接続は連用形。 ここでは「せば~まし」という反実仮想として使われている。 まし=反実仮想の助動詞「まし」の終止形、接続は未然形. ば=接続助詞、直前に未然形がくると仮定条件の意味であるが、ここは反実仮想. のどけから=形容詞「のどけし」の未然形。 のどかである、穏やかである. もしもこの世に桜というものがなかったならば、春の人々の心はのどかであっただろう。 ※反実仮想=事実とは反する仮定(仮想)を表す。 「ましかば~まし」、「せば~まし」と言う形で使われ、「もし~ならば、~だろう」というふうに訳す。 |hoq| pmw| mkg| abx| lvm| svl| xgw| hci| hvc| jug| ygr| ozo| dld| jdu| wym| hkg| usi| abb| jcf| rya| bxt| isv| lbw| svz| tuh| ukm| bjv| giy| uof| gmy| auc| llg| rmz| lgc| pwh| eag| gqy| wft| kyh| dho| mvp| qox| wdr| zwu| kds| wuq| ahy| fin| xjc| dhk|